【入門編】DAO(分散型自律組織)について、分かりやすく解説

画像引用元:ACイラスト

NFTゲームやDefiなどで1度は聞いたことがあるかもしれません。DAOは今後、より多くのシステムで導入される可能性があります。今回はDAO(分散型自立組織)について紹介します。

DAOとは?

DAOは「Decentralized Autonomous Organization」の略で、日本語では自律分散型組織となります。日本語からは、どういうものなのか理解するのが難しいです。

DAOを一言でいうと、DAOを始めた人々が合意したコードで運営される組織です。

コードは、スマートコントラクトになっていて、事前に決まったことを自動で行います。スマートコントラクトは、コードに応じて、あらゆることができます。

仕組み

プログラムで自動化

DAOでは人が必要とされる作業をすべての部分をコードに置き換えます。

今回は、自動販売機を例にしてDAOを説明しようと思います。

まず、人が必要な作業は、ロボットに置き換えられます。

自動販売機が自動的に在庫を確認し、在庫が少なくなると、補給が必要な商品の情報をサーバーに送ります。

入荷されると、ロボットが新しい商品を機械に補充と現金の回収、銀行口座への入金までするようになります。

現実ではありえませんがDAOは、ロボットや自動販売機がコードされて、すべてが自律的に行われる仕組みになっています。これがDAOの基本的な仕組みです。

投票

DAOには投票で組織の意思決定を行う機能があります。

DAOは、数百万トークンが発行されてスタートします。トークンが1票となり、最も多くのトークンを持つ人が最大の議決権を持っています。

投票によって、決定がなされると、プラットフォームのコードが変更されて、組織全体が即座に変更されます。これによって、必要な意思決定や単純な作業を、コンピューターが行うようにすることができます。

トークン保有者がコード変更という案を提出して、その変更に対して投票することができます。これによってコードを改善でき、DAOは継続的に改善し、成長させることができる仕組みになっています。

また、DAOで利益がでた場合は、トークン保有者で利益を再分配されます。

トークンの魅力は議決権と潜在的な利益にあります。

DAOの利点

信頼性

CEOや部長、課長などの管理者が存在しないので、誰もが、勝手な意思決定をすることができません。プログラムや組織全体は主要な開発者がプロジェクトをやめたとしてもプロジェクトを継続できます。

シャットダウンが出来ないこと

DAOは管理者がいないので、政府機関やなどが、管理者が介入して、DAOを強制的にシャットダウンことができません。もし、止めるには、大量にトークンを保有して、投票でシャットダウンを可決させるしかありません。

オープンソース

DAOをプログラミングしているコードは、誰もが見れるようになっています。

主要な開発者以外の他のプログラマーがコードのバグを見つけるのに役立ちます。また発見だけでなく、それを修正する方法も提案してもらえて、DAOの脆弱性を改善できます。

DAOのデメリット

攻撃されやすい。

オープンソースで誰でもコードを見ることができるため、攻撃者でもコードを見ることができます。攻撃者はコードがどのように機能するかを熟知していれば、攻撃をリバースエンジニアリングしたり、展開する前にコードをテストして、自分のコードが動作することを確認できます。コードが動作すると、DAOが攻撃される可能性があります。

企業秘密がない点

コードが全てオープンソースなので、仕組みを秘密にしておくことは困難です。

真似されて、それぞれDAOの競争優位性が弱くなることもあります。

過去の事件

The DAO事件(2016年)

このプロジェクトには、約20万人の投資家が約1億5000万ドルの投資を行っていました。

脆弱性を突かれて、The DAOの口座がハッキングされて、5,000万ドル相応のイーサリアムが失われました。

 しかし盗まれた5000万ドルはThe DAOの仕組み上,27日間移動できなかったため、この間に投票で新しいブロックチェーンを作って、お金を取り戻すこと決まりました。

この新しいブロックチェーンが今日のイーサリアムになっています。

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