海外のサッカーチームなどで導入され始めている暗号資産型の特典
今後に日本のスポーツチームやアーティストのファンクラブでも導入される可能性が高いファントークンについて紹介します。
ファントークンとは?
ファントークンは暗号資産の一種で、保有者は、クラブの決定事項への投票、報酬、商品デザイン、ユニークな体験など、ファンに関連する様々な会員特典を利用することができます。
また、ファントークンは、スポーツチームやアーティストのファンクラブなどの組織が体験の民主化や組織化、クラブのリーダーシップの確立などのために利用することができます。
ファントークンとNFTの違い
ファントークンもNFT(非代替性トークン)と呼ばれるトークンの一種です。トークンは、既存のブロックチェーン上で作成され、一般的に、所在あるいは会員資格を証明することができる資産です。トークンはすでに幅広い用途に使用されているため、トークンをサポートする目的で開発された専用のブロックチェーンが増えてきています。
ファントークンとNFTの違いは、ファンジブルつまり交換可能であるかどうかです。NFT(Non Fungible Token)は名前の通り、交換が不可能なトークンです。一方でファントークンは、現金と同じように完全に交換が可能です。つまり、ファントークンは、その背後にある企業の商品やサービスを利用するために簡単に交換することができるのです。さらに、チームブランドの帰属意識を高めて、人々をコミュニティに集めることができます。
ファントークンの価値
ファントークンは、暗号資産であり、ファンが売買や交換をすることで、スポーツチームやアーティストのファンクラブごとの経済圏を生み出すことができます。また、トークンは通貨としても機能し、商品やコレクターズアイテム、限定的な交流会などと交換することができます。
これらのファントークンのユーザーは、ブロックチェーンや仮想通貨の取引の仕方に悩まされることなく、アプリのポイントのように、補充や付与ができる使い勝手が良いものになっています。
なぜブロックチェーンを使うのか
スポーツにおけるブロックチェーンの使用は、分散型台帳を通じて、既に作られたプログラム可能な経済圏の利用を可能にします。さらにトークンには、仲介者や追加のコストや労力を必要とせずに使用できるという優れた有用性があります。
分散型台帳とは
「誰が、いつ、どんな情報を台帳に書いたのか」を、偽造や改ざんが難しい形で、共有、同期された情報にアクセスできるデータベースのことです。
ブロックチェーンには、2種類ありユーティリティートークンとセキュリティトークンがあります。ファントークンは通常、ユーティリティー・トークンであり、ユーザーにとって実用性があるトークンになっています。ブロックチェーン上に作られたトークンは、経済圏だけでなく、ファンにとって様々な用途に即して、プログラムすることができ、他では得られないエキサイティングな利益やボーナスを提供することができます。例として、トークンの収益化だけでなく、投票権、ファン、スポンサー、オーナーシップなどに有用性のあることに利用できるということです。
また、ブロックチェーンはコミュニティや民主主義の観点からも評価されており、この点からもスポーツ業界におけるブロックチェーンは理にかなっていると言えます。チームのためにファントークンを提唱することで、コミュニティ精神を強化し、チームとファンのエンゲージメントを高めることでより強い帰属意識を生み出します。
スポーツチームの収益源としての可能性
ブロックチェーンの技術を活用することで、スポーツチームやそれに付随するビジネスは、ファン層を獲得することによって、より収益化することができます。現在のコロナウイルスが、試合の興行だけでなく、熱狂的で支持のあるファン層がいかに大事かを証明しています。
また、スポーツチームは、試合以外の収入源の必要性がかつてないほど重要であることを認識しています。これを満たすことができるのは、ファンの体験とエンゲージメントがデジタル化したことによるものです。世界がよりデジタル化されるにつれ、スポーツファンも例外なくデジタルな体験やサービスを求めています。
実際に、収益源としての可能性はすでに世界有数のチームによって証明されています。2018-19年の収益が9憶5,930万ドルのバルセロナのファントークンは、2時間足らず、130万ドルで完売しました。
まとめ
ファントークンによって
・ファンにとってより密なコミュニティを形成でき、様々な特典がついた暗号資産を手に入れることが出来る。
・スポーツチームやアーティストにとっては新たな収入源になる。