ドイツ財務省は、暗号資産の売却は、仮想通貨をステーキングやレンディンに使用した場合でも、一年後には非課税であることを公式に確認する書簡を発表しました。
ドイツの暗号資産への税制
ドイツでは、暗号資産は「個人資産」とみなされ、キャピタルゲイン課税ではなく、個人の所得税になることを意味します。ドイツでは、購入したのと同じ年内に売却した場合にのみ暗号資産に課税します。
つまり、ドイツでは「個人売買」として、暗号資産の利益は1年間の保有期間の後、完全に非課税になります。さらに、年間600ユーロまでの暗号資産による利益は非課税です。
ドイツ国内における暗号資産の人気度
ドイツは、ビットコインとイーサリアムに大きく関与しており、ブロックワークスによると同国はビットコインノードの14%とビットコインノードの9%を提供しています。Geminiのレポートでは、ドイツ人の約17%が暗号資産に投資していることが明らかになっています。
暗号資産の所得税に関する新たなガイドライン
ドイツ連邦財務省は、エアドロップ、ステーキング、マスターノード、マイニング、仮想通貨のの売買に対する課税など、ブロックチェーン技術の考え方を定義した24ページのガイドラインを発行しました。
この政令は、ドイツが暗号資産に関する全国的な税務ガイドラインを発行した初めてのケースとなります。この政令は、ドイツ国内の16の連邦州と金融機関との緊密な協議のもとで作成されました。
今回の一番議論になった問題
ドイツ財務省は、昨年行われた公聴会で、最も議論された質問は、仮想通貨のレンディングとステーキングが、不動産購入の場合と同様に、デジタル資産売却の非課税期間を10年に延長するかどうかに関するものでした。
発表されたガイドラインでは、いわゆる10年という期間は仮想通貨には適用されないと述べられています。
NFTに対する課税について
ドイツ財務省は、NFT(非代替性トークン)については、特に明言していません。ただ、ブロックチェーンを利用したトークンは4つのカテゴリーに分けられました。トークンのカテゴリーは、ユーティリティ、エクイティ、デット、ペイメントに分けられ、複数の方法で使用できる「ハイブリット」トークンの規定もあり、最終的にはトランザクション(取引)ごとに課税されることになります。
エアドロップについて
当局が発行したガイドラインによると、新しい流動性とユーザーを引き付けるためにトークンを無料配布するエアドロップに関しても透明性を提供しています。
ドイツ財務省は、個人データやSNSへの投稿とエアドロップを交換する場合など、エアドロップを受け取った人が所得税の対象になると述べています。
エアドロップを受け取るために何もする必要がなければ、それに対する所得税を支払う必要がありません。しかし、エアドロップも他の贈答品と同様に課税される可能性があります。
エアドロップは、通常、税金がかかりますが、多くの免税措置があります。
仮想通貨による従業員への報酬の支払い
仮想通貨によって給与が支給された場合、その資産が取引されるまで課税対象とはなりません。
トークンが取引所に上場していない場合や、市場価値を持っていないは、課税対象になりません。