Meta社は、音声による仮想世界の生成、音声アシスタントとのチャット方法の改善、翻訳などのAI研究に取り組んでいると、マークザッカーバーグ最高経営者(CEO)が2/23水曜日に発表しました。
ザッカーバーグ氏は、メタバースをユーザーが遊び、仕事などで他のユーザーと交流を楽しめる仮想環境として、インターネットの未来の形になると考えています。
AIとメタバース
人間の行動を学習し、予測することができるAI技術は、ザッカーバーグ氏が提案するメタバースの中心になります。
Metaの構想では、将来的にユーザーがスマートグラスを装着することでメタバースにハンズフリーでアクセスできるようになります。AIを活用することで直感的な操作で、メタバースの利便性を高めようとする狙いがあります。
Project CAIRaoke
仮想世界と現実世界を行き来できるAI音声アシスタントつくる構想が「Project CAIRaoke」です。
Meta社は、音声アシスタントとのより自然な会話を可能にするためのAI研究に取り組んでいます。これによって、ユーザーがメタバースでAIとコミュニケーションを取るための一歩になります。このAIは、スマートグラスに活用できます。
Meta社は、AI音声アシスタントをPortalというビデオ通話デバイスでテストしていますが、リマインダーの設定など、簡単な機能に限られています。Portalでは、Metaが作成した音声アシスタントを使って、電話をかけたり、天気を伝えるなど基本的なコマンドを実行することができます。
しかし、Portalでの音声対話は、アマゾンのAlexaを通して行われます。
Builder Bot
AIがユーザーに音声での指示に応じて、オブジェクトを作成するという「Builder Bot」というAIコンセプトを紹介しました。
デモで、メタバース内の島で、雲を作って、ビーチを作って、新たな島を作ってなどと声でお願いすると、それに応じてAIがオブジェクトを作成する様子が公開されています。
ザッカーバーグ氏は、「この技術をさらに進化させれば、あなたの声だけで、ニュアンスのある世界を創造し、他の人と経験を共有することができるようになるでしょう」と語りました。
その他の取り組み
エゴセントリック・データ
Metaは一人称視点で世界を見る「エゴセントリック・データ」にも取り組んでいると発表しています。Meta社が13の大学や研究所からなるグローバルなコンソーシアムを結成し、「Ego4D」と呼ばれる過去最大のエゴセントリック・データの開発を行っています。
翻訳
全ての書き言葉を翻訳できる単一のAIシステムの実現に向けて取り組んでいると述べています。ザッカーバーグ氏は、Meta社がユニバーサル音声翻訳機の開発に取り組んでいることも発表し、あらゆる言語の音声翻訳を瞬時に提供することを目指しています。