東京大学 中高生から社会人までを対象とした「メタバース工学部」を開設

画像引用元:東京大学公式サイト

東京大学は、オンライン上の仮想空間「メタバース」にて、工学に関する様々な教育プログラムを提供するプロジェクト「メタバース工学部」を2022年秋から開始することを発表しました。

先端技術を学ぶ魅力やキャリア形成に関する情報、人工知能(AI)などに関するオンライン教材などが提供される予定です。
工学系に女子学生が少ない現状を踏まえ、特に女子中高生に工学や情報の魅力を伝えたいとしています。

「メタバース工学部」設立の経緯

近年、急速な技術発展や働き方の多様化に伴う産業構造の変化により、最新の工学や情報についての習得が求められる一方、データや技術を活用した未来社会を構想するDX人材が不足している問題意識からメタバース工学部が設置されました。

このような状況に対応するために、東京大学は様々な人に工学や情報、エンジニアのキャリアを学ぶ機会を提供するとともに、DX人材育成とダイバーシティ推進を加速させることをメタバース工学部の目的にしています。

中高生から社会人まで幅広く受け入れ

メタバース工学部という名称は、「メタバース工学」を教える東京大学のキラキラした新しい学部のようですが、中高生から社会人までを対象として、工学部の教育を学外に提供する本格的なプログラムになっています。
東京大学は、「年齢、性別、立場、居住地に関わらず、全ての人が工学や情報を学べる教育システムを構築します」とコメントしました。

プログラムの内容

メタバース工学部のプログラム内容は、「エンジニアのキャリアに関する総合情報サイトの開設」、「主に中高生向けのエンジニア教育プログラムの提供」、「主に社会人向けのオンライン教育プログラムの提供」の3つを予定しています。

(1) 工学キャリア総合情報サイト(メインターゲット:中高生・工学部生)

女子中高生・工学部生向けに、大学で何を学ぶべきか、先端技術を学んだ後の就職先、仕事と子育ての両立など、キャリア形成に役立つ情報を提供する予定です。また、キャンパス見学、疑似入社体験、座談会など、当事者の視点に立ったリアルな情報を提供するようです、

(2) ジュニア工学教育プログラム(メインターゲット:中高生・保護者)

工学や情報の魅力を早い段階で伝えるため、主に中高生を対象にしたプログラムが産学連携で提供されます。
具体的には、ゲームやソフトウェア開発、化粧品などの商品開発などを体験できます。また、メタバース内での交流会も開催されるようです。

(3) リスキリング工学教育プログラム(メインターゲット:社会人・学生)

社会人向けには、「AI」、「起業家教育」、「次世代通信」の3分野でオンライン教材を提供します。最初は、協賛企業の従業員を対象に提供し、順次拡大していくようです。受講者のニーズやレベルに合わせて様々なコースを順次提供し、各コースには修了証書が発行される予定です。

企業とも連携

メタバース工学部は、産学連携で取り組んでいくようです。
企業とも連携することで、若手社員が「工学キャリアアドバイザー」として活動に参加するようです。

リンク集

https://www.t.u-tokyo.ac.jp/press/pr2022-07-21-001
工学部/工学系研究科 プレスリリース

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